日本語の品詞とは?十品詞の分類・自立語と付属語・活用の有無・用言と体言・具体例

に投稿

辞書を引くと、語の後ろに「名」「動」「形」などの記号が付いている。日本語の品詞とは、単語を文法上の性質や働きによって分けた区分であり、学校文法では十種類に整理される。この分類を理解すると、文の構造が見え、読解・作文・文法学習の土台が固まる。

日本語の十品詞を一覧で整理

項目自立語・活用あり自立語・活用なし付属語
基本機能述語になり、語形が変化する単独で文節をつくるが、形は変わらない自立語に付いて関係や意味を添える
品詞動詞・形容詞・形容動詞名詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞助詞(活用なし)・助動詞(活用あり)
典型例走る、高い、静かだ山、ゆっくり、この、しかし、ああが、を、れる、た、ます
主語になれるかなれない名詞のみなれるなれない
述語になれるかなれる名詞+「だ」でなれる助動詞は述語の一部になる
修飾の働き連体・連用の両方に働く副詞は用言、連体詞は名詞を修飾修飾はしない
文の成分述語・修飾語主語・修飾語・接続語・独立語単独では成分にならない
見分けの目安言い切りが「う段」「い」「だ」活用せず、働きで判断文節の先頭に来ない

表の各項目の詳しい解説

  • 基本機能
    • 品詞分類の基準は、単独で文節をつくれるか、活用するか、文の中でどんな成分になるか、の三つである。
    • 動詞・形容詞・形容動詞は、述語として文を言い切る中心になる。三つをまとめて用言と呼ぶ。
    • 付属語は、自立語の後ろに付いて、語どうしの関係や話し手の述べ方を示す。
    • この三つの基準を順に当てはめると、すべての単語が十品詞のいずれかに分類できる。
  • 品詞の内訳
    • 自立語は八品詞で、動詞・形容詞・形容動詞・名詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞である。
    • 付属語は二品詞で、助詞と助動詞である。
    • 名詞は体言と呼ばれ、活用せず主語になれる唯一の品詞である。
    • 活用する品詞は、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞の四つであり、活用の有無は分類の大きな手がかりになる。
  • 典型例
    • 「小さな花が静かに咲いた。」を分解すると、「小さな(連体詞)/花(名詞)/が(助詞)/静かに(形容動詞)/咲い(動詞)/た(助動詞)」となる。
    • 「しかし、雨は降らなかった。」では、「しかし」が接続詞、「は」が助詞、「降ら」が動詞、「なかっ」「た」が助動詞である。
    • 「ああ、とても美しい。」では、「ああ」が感動詞、「とても」が副詞、「美しい」が形容詞である。
  • 主語になれるか
    • 主語になれるのは名詞だけである。ただし、「が」「は」などの助詞を伴って主語の働きをする。
    • 動詞や形容詞を主語にしたいときは、「こと」「の」を付けて名詞化する。「走ることは楽しい」のようになる。
    • 代名詞は、学校文法では名詞の一種として扱われる。「私」「これ」「どこ」がその例である。
  • 述語になれるか
    • 述語になる中心は用言である。「花が咲く」「空が青い」「町が静かだ」の三つが基本の形になる。
    • 名詞も、断定の助動詞「だ」を伴えば述語になる。「彼は学生だ」がその例である。
    • この名詞+「だ」の形は、措定文や指定文の分析でも重要になる。
  • 修飾の働き
    • 名詞を修飾するのは、連体詞と、連体形の用言である。「この本」「赤い本」「読んだ本」がその例である。
    • 用言を修飾するのは、副詞と、連用形の用言である。「ゆっくり歩く」「速く走る」がその例である。
    • 連体詞は名詞だけを、副詞は主に用言を修飾する。この対応を覚えておくと混同を防げる。
  • 文の成分
    • 主語・述語・修飾語・接続語・独立語が、文の五つの成分である。
    • 名詞は主語や補語に、用言は述語に、連体詞と副詞は修飾語になる。
    • 接続詞は接続語、感動詞は独立語として働く。
    • 付属語は単独で文の成分にならず、自立語と一緒になって成分をつくる。
  • 見分けの目安
    • 次の手順で判別できる。
      • まず、文節の先頭にある自立語か、後ろに付く付属語かを分ける。
      • 次に、活用するかどうかを確かめる。
      • 最後に、主語になるか、何を修飾するかなど、働きで決める。
    • 活用する自立語は、言い切りの形で見分ける。「う段」なら動詞、「い」なら形容詞、「だ」なら形容動詞である。
    • 活用しない自立語は、主語になれれば名詞、名詞だけを修飾すれば連体詞、用言を修飾すれば副詞、つなぐ働きなら接続詞、独立して感情を表せば感動詞である。
    • 同じ形でも品詞が変わる語がある。「ある」は、動詞にも連体詞にもなるため、必ず文脈で判断する。

まとめ:十品詞を三つの基準で捉える視点

日本語の品詞は、自立語八種と付属語二種の計十品詞に整理できる。自立か付属か、活用の有無、文中での働きの三段階で考えれば、どんな語も分類できる。文法の全体像をつかむための基本の視点である。